白亜紀|F6|Oil on Canvas|2025
¥40,000
SOLD OUT
発送予定:2026年4月28日 から順次発送
ご覧いただきありがとうございます。
油彩・キャンバス - F6号(41×31.8cm)
【作品思想】
世界は、私が見る前にすでに私を見ている。
-メルロー=ポンティ
人間は、世界を“自分が見ている側”だと思いがちだ。
しかし実際には、世界のほうがはるかに大きく、先に在りつづけてきた。
私たちは、その世界に組み込まれた一部の存在にすぎない。
【作品背景】
白亜紀の終焉 ― 約6,600万年前の北アメリカ西部
北アメリカ西部一帯は、温暖で湿潤な気候に覆われていました。
広大な低地には河川や湖が点在し、その周囲にはソテツ、メタセコイア、マグノリアなどの植物が繁茂していました。
この時代は、被子植物が進化を続け、昆虫とともにお互いを変化させ合う「共進化」が始まりかけた時期でもあります。
つまり、片方の生物の進化がもう一方の生物に影響を与え、互いに進化していく関係が生まれ始めました。
水辺では、パラサウロロフスが群れをなして行動しています。
彼らの長い頭冠の内部は中空で、音を共鳴させる構造をしています。
そのため、群れの仲間同士で音を使ったコミュニケーションを行っていたと考えられています。
主に植物食で、河畔の草や水生植物を食べていたと推定されます。
同じ時代、巨大な竜脚類アラモサウルスも存在していました。
体長は25〜30メートルに達し、白亜紀後期を代表する最大級の陸上動物です。
高木の枝葉を食べるために長い首を持ち上げ、骨格化石の分布からは乾燥地や河川沿いなど、幅広い環境に適応していたことが示唆されています。
森の陰ではティラノサウルス・レックスが息を潜めています。
この大型肉食恐竜は、強力な咬合力と発達した嗅覚を備え、当時の生態系の頂点に立っていました。大型草食恐竜を狩るほか、腐肉を漁っていたとも言われてます。
地表では、オダクソサウルスのような小型爬虫類が活動していました。
体長は約30センチ。昆虫や果実を食べていたと考えられます。
この属の仲間は白亜紀末の大量絶滅を生き延び、形態を大きく変えることなく新生代にも存続しました。
植生では、被子植物の初期段階にあたるマグノリア属が見られます。
花弁は厚く、数が少なく、香りも強い。
当時はまだハチやチョウのような媒介昆虫が存在せず、甲虫が主な送粉者でした。
そのため、花の構造も甲虫に適応した形態をしています。
ソテツは古生代から続く裸子植物で、硬い葉と球状の種子をもち、乾燥にも強い性質を備えています。
メタセコイアは落葉性の針葉樹で、湿地環境に適していました。
いずれも白亜紀後期の植生を特徴づける主要な構成種です。
この時代の生態系は安定していましたが、
約6,600万年前、ユカタン半島への小惑星衝突によって環境は一変します。
全球的な気温低下と光合成の停止が起こり、地上の恐竜類は急速に姿を消しました。
白亜紀はここで終わりを迎え、哺乳類と鳥類が次の時代の主役となります。
本作は、その直前に存在した地球の生態系を、現生種や化石記録に基づいて再構成を目指しました。
この静かな夕暮れの景色は、滅亡の前の「日常」を示すものであり、生命が絶える瞬間にも確かにあった“命”の記録です。
【登場生物】
・ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)
・アラモサウルス・サンフアネンシス(Alamosaurus sanjuanensis)
・パラサウロロフス・トゥビケン(Parasaurolophus tubicen)
・オダクソサウルス(Odaxosaurus piger)
・ニセコガネムシ科(Nitidulidae sp.)
・マグノリア(Magnolia grandiflora)
・ソテツ類・メタセコイア・シダ類
*額装をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
-
レビュー
(0)
